takakazuのブログ

家庭菜園と、趣味での小説

伊藤君の大誤算・その1

『喫茶サンシャイン』で話しているうちに昼前となり、軽食をオーダーすることにした。
冴子はミックスサンドセット。サンドウィッチにコンソメ・スープが付いてくる。立山はミート・スパゲティのセット。これもスープつき。
清志とハヤテは少しボリュームのある、ハンバーグ定食のライス付。食事中は話す言葉も少な気で、各自それぞれに色んな思いを巡らせながら空腹を満たす。
人の出会いや別れなんて誰にも予測できない。今日、共に笑っていた仲が明日には殺意を抱くほど憎しみあうこともあるのだ。
そうかと思えば、ひょんなことで出会ったふたりが妙に気が合って無二の親友になったり、恋人となり結婚することだってある。
そう考えれば、例えるなら人の心の中には目に見えない歯車のようなものが一つだけあって、その歯車にぴったりあえば超ラッキーな巡り会いとなったりする。・・・のではないか?(この辺、作者の一方的な発想でして余り気にしないで頂きたい^^;)
この4人の大小の歯車は今お互いに気付くことなく音も立てずに回り出していた。それは偶然の成り行きとして片付けてしまうには余りにもピッタリはまり過ぎていて、むしろ必然的な運命によって手繰り寄せられてきた者達であるように思えた。